GOSICKs(2) ―ゴシックエス・夏から遠ざかる列車―
作者:桜庭一樹 出版社/メーカー:富士見書房 |
GOSICK番外編の2巻目。ミステリ的には大したことないけど、この作品の魅力はそこにはないので問題ないでしょう。
夏。他の生徒達が夏期休暇で帰省し、二人だけになった学園。けだるくも寂しい、どことなく既視感漂よう雰囲気がよく表現されている。この夏の匂いはなかなかいい。強いて言えば、「よつばと!」と似た空気とでもいうのだろうか。
ヴィクトリカは相変わらず生意気で、ふりふりひらひらレースの服に身を包み、ツンデレかつ小動物的な魅力を振りまいている。そんなヴィクトリカは、この巻でも凶悪的にかわいらしい。
久城の姉である瑠璃の話やセシル先生の若いころの話も少しあるのですが、二人とも魅力的に描かれている。キャラクター描写にますます磨きが掛かってきたと感じた。
ヴィクトリカ好きには間違いなくお勧めできる。